民話と食のお店 ”門”

うふどぅ

2007年02月26日 12:24

土曜日は津嘉山にある「民話と食の店 "門"」に行ってきました。


このお店では庭の畑で採れた野菜を中心に、家庭料理を出しています。


また、食後はお店を一人で切り盛りしている金城春子さんが、いろんな民話を
聞かせてくれます(要予約)。
この日は我々の他は門中の勉強会?があったくらいで、そちらへの食事の給仕が
終わった後は春子さんを独占できました
ちなみに門中の勉強会のお客さんはやっぱりうちなータイムで少しずつ集まってる
様子でした。

春子さんのお話はとても楽しく、近所の小学生もお話しして!と学校帰りに集まってくるとか。
我々の子供時代でもそんな寄り道して話を聞けるところはなかったので、羨ましく思いました。

春子さんのご主人はお亡くなりになっていますが、沖縄モダン建築の有名な方だとか。
ご主人がお子さんへの教育について、春子さんにこう言ったそうです。
「子供への教育は本を読んでするな。代わりに耳で聞き、足で集めた話をしてあげて
欲しい」
それから春子さんは地域の民話を聞き集め、お子さんに聞かせるようになったとか。

また、春子さんは今でこそとことん前向き思考だそうですが、これまでに心臓病、
胃ガン、胆石7個という病気をされ、手術されたそうです。
でも「どうせ人間はいつか死んで灰になる。それならそれまでの時間を楽しむだけだ」と
思い直し、病室では他の患者さんに民話を聞かせまくったそうです。
ガン患者現役としては大いに勉強になる話でした

春子さんはけっこう有名人のようで、しまくとぅばや民話の本も出されており、
早口言葉などを集めたDVDも出されています。
以前アルテの喫茶店でこのDVDの上映会をしていて見たことはありましたが、
お店のことは別ルートで知ったのでこんなところでつながるとはとちょっと
驚きです。

この日は結局6時半から10時くらいまで居座り、いろんな話をしてました。
このお店は観光客もよく来るそうですが、予約の時間近くになって、
「10分ほど遅れます」と電話があることもしばしば。
でも春子さんは、「そんなの、うちは1時間遅れてもいいのにわざわざ10分くらい
で電話してこなくても」と笑っていました。
沖縄の時間の流れと、本土でのせかせかした時間の流れの違いがよく見えた
一言でした。

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